鎌倉滅亡悲話 | ||||||||||||||
このお話は、古典太平記を原典にして、書き下ろしたものです。 太平記は勝者側よりもむしろ敗者側に多くのページを割いており、鎌倉攻防戦の話では、その大半が滅び行く北条一族を、事細かに描写している章になっております。華々しく戦う勝者側の新田軍の行動などは、あまり細かに書かれていません。 鎌倉攻防戦といえば、唱歌「鎌倉」にも出てくる有名な稲村ヶ崎で海神に祈る新田義貞のくだりなど、むしろ全体の話の展開からみたら、付け足された余談程度の扱いになっております。 ここに、第二次世界大戦以前には、憂国の勇士による勇猛果敢な戦記であるかのように曲解されていた太平記のイメージにない、作者の真意があるように思って、つづってみました。 |
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